オンデマンドサービスモデルの台頭

11/1〓11/4までアメリカ サンフランシスコで Salesforce.com社(以下 SFDC)のユーザカンファレンスであるDreamforce2004が開催された。Googleと並んでベンチャー企業のシンボルとなった感のあるSFDC主催のイベントということで、今回将来使う予定の企業ということにして参加してきた。

「オンデマンドサービスモデルの台頭」を感じたイベントだった。2000人の参加者(ユーザとパートナーおよびSFDCの社員)は熱気はすごく、急成長している会社の勢いを感じた。

Seibelなどを利用して、機能にも、サポートにも、費用面(TCO)でも嫌気がさして、SFDCに乗り換えたユーザに何人も会うことができた。「Seibel is awful! awful awful!」と教えてくれたカナダの企業(Sunのパートナー)から来た女性は、半年前にSFDCに切り替えたそうだ。Seibelもオンデマンド型のサービスがあると教えたが、知りたくもないと拒否反応を示していた。

おもしろいのはユーザにSFDC以外の選択肢(他のASP)は検討しなかったのかと聞いたら、Seibelからの移行ユーザの多くが、SFDC以外のASPを比較検討すらしていなかったことがわかった。アメリカのユーザの特有の問題なのか、SFDCのプレゼンスのなせる業か、不思議な点だ。


SFDCの成功はひとえに「ビジネスモデル」のすばらしさだと思う。

プレゼンス(企業として存在感)、ASPモデル(アセットモデルおよびテクノロジーモデル)、サブスクリプションモデル(契約モデル)、ビジネスパートナーモデル、ユーザコミュニティモデルどれをとっても、付け入る隙がない。
どのモデルもSFDCが最初に始めたことではない、CRMという分野で最初に成功して企業はSeibelなどのエンタープライズアプリケーションベンダである。今までの企業の成功性、失敗例から良いところと取り入れ、ターゲット市場を狙い定め、一番になるという掛け声のもと、それに必要なお金と労力をかけ、必要な人を集めたにすぎないとも言える。まあ、それをやるところが凄いということだと思う。

ASP×ASP

今回驚いたことの一つが SFDCという一つのASPにさらに ASPをアドオンして利用するというモデルを発見したことだ。SFDCにWebEXを組み合わせて使う(ASP+ASP)ということではない。

Sendiaという会社が提供するソリューションがそれにあたる。この会社はSFDCのアプリケーションをBlackberryというPDA(電話機能も持つ)から利用できるアドオンASPを提供している。デモを見た限りでは、動作はすこぶる軽快(どの動作も1秒以内)で、SFDCのすべての機能を利用できる。

SendiaPlatform.gif

SecureかつAlways-on(ログインも自動で行うようだ)を実現することにより、ユーザの支持を受けていた。SFDCは今後もASP×ASPASP+ASPというモデルでビジネスを拡大してゆくだろう。

最初の書き込みなのでこの辺で・・
Dreamforceについてはまだ記述します。

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